Black Boy (P.S.)
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Black Boy (P.S.)
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Perennial
Richard Wright
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発売日:2007-04
売り上げランキング:75816
評価平均:
5.0点
(レビュー数4件)
「Black Boy (P.S.)」のレビュー
これがわずか100年前の現実であることに改めて驚かされるとともに、我々が今この平和な時代に普通に生きていることが何と幸せなことか、改めて認識させられた
2007-08-11
久しぶりに読んだ小説である。
きっかけは、「医療崩壊」という本の中に本書に出てくる、本人たちはその意思がないのに、白人たちにたきつけられて戦う黒人同士の殴りあいのシーンが紹介されていたからである。
本書は小説というスタイルをとっているが、主人公が著者と同じリチャード・ライトであることからみても、明らかに著者の体験を書いたものである。
そこには、今の時代には想像もつかないような、黒人差別がこれでもかというくらいにでてくる。それも、黒人の子供のまなざしで。それは、黒人を一人の人間としてみなさないまるで動物のように扱っている白人社会である。
そういう虐げられた中にもかかわらず、リチャードは、あくまでも自分の心に正直に、大人たちには迎合しようとしない。
たとえば、学校を卒業するときに総代として演説するときの原稿を校長先生から与えられても、拒否をし、自分の考えた原稿を使うと言い張る場面。
眼鏡屋の配達の仕事をしていてとある配達先に行った際に、であった北部出身の白人から、腹を空かせているだろうからと1ドルを渡されるがこれを断るシーン。
彼の気持ちはただ一つ、人種差別と偏見の渦巻く南部を飛び出し、北部に向かうこと。
そのために、メンフィスで出会った下宿屋の娘からの誘惑も断り、食事も切り詰め、銀行のロビーで新聞を読んで、わずかなチップも貯めて生活する。
そういう中で、新聞に載った社説から、メンケンという人物を知り、図書館から本を借りるために(なんと黒人は図書館を使うことができなかった)、一番安心できる職場の白人に頼み込んで、図書カードを借り、新たな世界を知ることになるのである。
そうして、ようやく貯めた金で、病弱な母と弟を呼びシカゴへ旅立つシーンで終わっている。
なんと、このときリチャードはまだ19歳である。
これがわずか100年前の現実であることに改めて驚かされるとともに、我々が今この平和な時代に普通に生きていることが何と幸せなことか、改めて認識させられた。
リチャード・ライトの自伝的作品
2005-12-20
リチャード・ライトの自伝的作品です。まずはじめに私の持っているこのVintage Classics版というものは、ひょっとしたら短縮版かもしれません。(未確認ですが評論を読んでいてない部分があります)ですので大学等の授業で使う方は気をつけましょう。内容を予想どおりと言うか1920〜30にアメリカ南部において黒人として生きるというかどのようなことなのかを力強い文章で書いています。私としてはこのパワーがとても好きなのですが好き嫌いはあるでしょう。また黒人文学の入門や英語の学習としてはとても良いのではないかと思います。
反省しました。
2004-03-06
今まで誰しも人種差別について、学校やメディアなど何らかの形で学んだ事があると思います。しかしそれは社会的見解での情報が殆どではないでしょうか。例えばマルコムXやキング牧師の功績、奴隷制度、パンサー党…。では実際にアフロ・アメリカンの生活の中でどういう差別が起き、その中で彼らが何を考え、どういう暮らしをしてきたのか。これは知る機会がないとなかなか知ることが出来ないことです。私はこの小説を読むまで自分が単なる社会的知識としてしか人種差別を理解していなかったことに気づきました。これはリチャードライトの半自伝的小説ですが、彼の半生を知ることによって少しだけ理解できた様に感じます。人種差別とは、社会現象なのではなく、個人の身に起こっているという事。そして彼らもまた、私たちと変わらない一人の人間なのだという事。改めて感じました。
せつなくなる自伝
2001-01-17
歴史とか、公民権運動とかを語る前に、個人レベルでせつなくなってしまうようなストーリーです。黒人であるがゆえ、社会に認められず、強い自我のため、親類からも反発を買いながらも、自分を見失わず、真摯に生きていこうとするリチャードの姿は心を打ちます。
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